Al Hopkins(アル・ホプキンス)

(出典:Discogs)※一番右がアル・ホプキンス

史上初のストリング・バンドで録音をしたヒルビリーのパイオニア

◯”カントリー・ミュージックのパイオニア”と言われている。
◯カントリー史上初のストリング・バンドによる録音
◯2つのメインバンドを率いていた。
1.【Al Hopkins & His Hillbillies(アル・ホプキンス&ヒズ・ヒリビリーズ)】
2.【Al Hopkins & His Buckle Busters(アル・ホプキンス&ヒズ・バックル・バスターズ)】

Old Joe Clark(1925年)」1925年1月、この曲こそカントリー史上初のストリングバンドによる録音と言われている。超有名なスタンダード曲で、当時ラルフ・ピアのプロデュースでOkehレコードでのセッション録りのものだ。

Cripple Creek(1925年)」上の「Old Joe Clark」と同じ時のレコーディング。アパラチアン・フォークのトラディショナル・ソングで、ブルーグラスでよく演奏されている曲。特にバンジョーの初心者がこぞって練習するらしい。アップテンポなポルカっぽくダンスにもよく合いそうな曲である。

Goin Down The Road Feeling Bad(1926年)」※別名:「Lonesome Road Blues」。これもトラディショナル・ソングでたくさんのミュージシャンがやっている。録音はヘンリー・ウィッターが先だが、最初にレコードやラジオで流行らせたのはアル・ホプキンスたちである。

Fisher’s Hornpipe (1926年)」元はスコットランドやアイルランドの民謡で、フィドラーのために書かれた曲と言われている。確かにヨーロッパぽさがかなりあって、めちゃくちゃ踊れそうな曲だというのがわかる。一般的にも有名だが僕自身も好きな曲だ。

Baby Your Time Ain’t Long(1927年)」ヒルビリーのノリがあって個人的に好きな曲。ブルーグラスでもカヴァーされているように盛り上がりそうな曲だ。今まであまり書いてこなかったが、基本的にリードヴォーカルはアル・ホプキンスがやっていて、なかなか上手いしこの手の曲には結構ハマっている。コーラスワークも良い。

Darling Nellie Gray(1927年)」19世紀にベンジャミン・ハンビーが作ったポピュラー・ソングで、カントリーだけでなくジャズでもスタンダードになっている人気の曲。楽しそうな曲に聞こえるが、歌詞の内容は奴隷制度で恋人との間を引き裂かれたアフリカ系アメリカ人男性の悲痛な叫びである。ネリー・グレイはその恋人。

Johnson Boys(1927年)」フィドルとバンジョーの絡み具合が素晴らしい。アパラチアの山奥の景色が目に浮かぶようないい曲。これぞマウンテン・ミュージックと呼ぶべきだろうか。

 

アル・ホプキンスは、そのカントリー・ミュージック界における歴史的な貢献を考えると、重要なミュージシャンとして個別ページにするか迷ったが、曲の大半がトラディショナルやカヴァーだったのでここに載せることにした。

生まれはノースカロライナの比較的裕福な一家で、家族は皆音楽を好んでいた。父親は政治関係の仕事をやっていた。その父の仕事の関係でワシントンDCに引っ越したが、兄と音楽の仕事をしていたこともあって、ヴァージニア州とを行ったり来たりしていたらしい。

その後音楽仲間とニューヨークへ旅をしながらいろんな場所で演奏し、ラルフ・ピアノの目に止まり、ついにはレコーディングするようになった。この時、南部のフィドラー大会で数々の優勝を総なめにしていたチャーリー・ボウマンという実力者が一緒だったということも付け加えておきたい。

そしてそのバンドがHillbilliesであり、カントリー・ミュージック史上初のストリング・バンドによる録音となったことは歴史的なことである。

上で紹介した音源も、ブルーグラスの要素が入っていたり、スタンダード曲におけるアレンジなど、以降のミュージシャンたちに影響を与えているのがわかる。

しかし間もなくして1932年、アル・ホプキンスは自動車事故でその短い生涯を終えてしまったのである。とても残念だ。

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