Dallas String Band(ダラス・ストリング・バンド)

(出典:last.fm

数少ないアフリカ系アメリカ人によるストリング・バンド

◯アフリカ系アメリカ人のメンバーによるラグタイムをベースに置いた稀有なストリングバンド
◯マンドリン奏者のソングスターであるコリー・ジョーンズがテキサス州ダラスでリーダーとして結成
◯黒人系のブルースと白人系のストリングバンドを融合し、人種の壁を超えるべく偉大な貢献

Dallas Rag(1927年)」最も有名で代表的な曲。”マンドリン・ラグ”と呼ばれたりもする。ストリングバンドのラグタイムとして初めて名の知れた曲でもある。後にステファン・グロスマンがピードモント・ブルーススタイルっぽい感じでギター1本でカヴァーしている。

So Tired(1928年)」あるいはこっちの方が彼らの代表曲と言えるかもしれない。2001年公開のテリー・ツワイゴフ監督の映画『ゴーストワールド』のサントラにも使われた曲。マンドリンとギター、コントラバスという彼らの代名詞スタイルで軽快なラグタイムをやっているが、後にギター1本でカヴァーするミュージシャンも多く、それもなかなかカッコいい。

Chasin’ Rainbows(1928年)」ストリング、特にマンドリンの音とヴォーカルラインを聴くと、どうにも演奏しているのがアフリカ系アメリカ人のように聞こえないのが不思議だ。この感じはどちらかというとアメリカンポピュラーソングに近いが、他にはこのようなストリングタイプのバンドはあまりいないのでとても貴重である。

Shine(1929年)」こちらも軽快なラグタイム。コリー・ジョーンズがリード・ヴォーカルであとの二人のうちのどちらかがコーラスをやっている。

 

ダラス・ストリング・バンドについてはどのジャンルに入れるか迷った。メンバーがアフリカ系アメリカ人だけど、やっているのがストリングバンドで曲調がラグタイムっぽいものが多い。ブルースともジャズともカントリーとも言えるのだ。”プレ・ブルース”などとも呼ばれる。ただ、そうは言ってもややこしいだけなので、ここではバンドスタイルを重視して、ストリングバンド(といってもフィドルは無いが・・・)ということで、『カントリー』に入れることにした。カントリーが白人だけというのも面白くないし。

しかしこの異色のバンドは、ずっと、特にアメリカ南部に根付いている人種差別に対して、アフリカ系アメリカ人が白人の専売特許のようなストリングバンドをやったということで一石を投じたと言うべきかもしれない。

メインの三人はそれぞれがソロで活動していたようなメンバーで、リーダーのコリー・ジョーンズにおいてはその活動の幅広さに目を見張るものがある。ダラス・ストリングバンドではマンドリンとヴォーカルをやっているが、ソロはもちろん、テキサス・ビル・デイやボビー・キャデラックとのセッションではギターを弾いてその多才ぶりを発揮している。

また、他の二人はギターのサム・ハリスと、コントラバスをまるでジャグのように弾くマルコ・ワシントン。全員が合わせてとても高いパフォーマンスを発揮している。ちなみにマルコ・ワシントンはあのT-ボーン・ウォーカーの継父らしい。

彼らの主戦場はテキサスのダラスの路上なので、テキサス・ブルースの黎明期に活躍し、ブラインド・レモン・ジェファーソンやT-ボーンなどにも影響を与えたようである。

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