Johnny Dodds(ジョニー・ドッズ)

(出典:The SyncopatedTimes

ジャズエイジの創造における重要な建築家と呼ばれるクラリネティスト

◯ニューオリンズ・ジャズで影響力のあるクラリネット奏者
◯たくさんバンドを組んで ”ジャズエイジの創造における重要な建築家” と呼ばれている。
◯ベイビー・ドッズ(ドラム)と兄弟

Mad Dog(1926年)」ニューオリンズ・ワンダラーズでの曲。トロンボーンはキッドオリー。イントロから短いソロ回しがあって、曲中のユニゾンのソロのようなところも少しゴチャゴチャ感があるが、最初から最後までメンバー全員が吹きまくって弾きまくっているのでカッコいい。

Perdido Street Blues(1926年)」こちらも同じくニューオリンズ・ワンダラーズだが、アルト・サックスのジョー・クラークが入っていない。曲はルイ・アームストロング(サッチモ)の提供である。上の「Mad Dog」もそうであるが、ディキシーランド・ジャズっぽくてマイナーコードの進行を使っているのが特徴的だ。

After You’ve Gone(1927年)」ポップス・スタンダードの曲。これはブラックボトム・ストンパーズの録音で、歌入りバージョンと歌なしバージョンがあって、これはありの方。ヴォーカルはドラマーで弟のベイビー・ドッズが取っているようある。ちなみに歌なしのインストルメンタルは彼らが最初らしい。

Clarinet Wobble(1927年)」これはジョニー・ドッズのソロ名義ではあるが、ジョニーの他にバド・スコットのギターとリル・アームストロングのピアノというトリオ。3人なのに音が厚く聴こえるのはやはり全員がかなり上手いからだ。ドッズのクラリネットは本当にサックスと聞き違える程の音域を出しているし、スコットの単弦ギターリフもジャグ・バンドやブルースとの中間を行くような素晴らしいギターだ。

Come on and Stomp,Stomp,Stomp(1928年)」これもブラックボトム・ストンパーズの代表曲。『マフィアⅡ』というゲームのサントラに使われて注目を浴びた曲。エンディングに向けての盛り上がりがいい。

Too Tight(1929年)」こちらはジョニー・ドッズ・ホット・シックスからで、1929年に長年の演友である”ナッティ”ドミニクと一緒に録ったもの。

Wild Man Blues(1938年)」何度にも渡って録音されているニューオリンズ・ジャズの代表的な曲。サッチモやジェリー・ロール・モートンの方が有名かもしれないが、この1938年のシカゴボーイズのバージョンはやっぱりカッコいい。ドッズのクラリネットとシェーバーのミュート・コルネットの掛け合いも素晴らしいし、テディ・バンのギターソロがまたいい。この曲にはニューオリンズ〜スウィング〜バップという流れの要素が詰まっているような気がする。

 

ジョニー・ドッズは紛れもなく初期のニューオリンズ・ジャズ界における重要なクラリネット奏者だった。

その関わったバンドやセッション数はかなり多く、特に1920年代のシカゴでの活躍ぶりは目覚ましい。ここにも曲としては紹介していないが、最初の録音がキングオリヴァーのクレオール・ジャズバンドで、その後もルイ・アームストロングのホットファイブ、ホットセブン、さらにジェリー・ロール・モートンのレッド・ホット・ペッパーズといった具合にニューオリンズ・ジャズのエリート街道に乗っていた。

しかしキッド・オリーやフレディ・ケパードなどとも一緒にやっていたが、皆がその後ニューヨークへ行ったのにジョニー・ドッズはシカゴに残り、”ナッティ”ドミニクや弟のベイビー・ドッズと細々と活動した。1930年代には健康を害してほとんどレコーディングも出来なかった。兄弟とタクシー会社の経営をしながらのわずかの活動だったようだ。

この頃のニューオリンズ・ジャズマンに多いのが、世界恐慌を境に音楽生活が一変してしまうというパターン。大抵は不遇に陥ってしまう。あのベニー・グッドマンにも影響を与えたと言われるジョニー・ドッズ。彼もまたそんな一人のミュージシャンだった。

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